本サイトの発信地から、東京タワーの所在地である「東京都港区芝公園4-2-8」までは、相当な距離がある。
また、東京タワー(全高333m)のうち、実際に垣間見える部分は、先端の3分の1ほどに過ぎない。エレベーターで昇ることが可能なタワー最上階の特別展望台まではどうにか見えるものの、象徴的な2フロアを有する大展望台や、なだらかな裾拡がりの流線型カーブまでは当然見えない位置にある。
さらに、東京タワーと本サイトの発信地との間には、多くの雑多なビルが建ち並んでいるため、「都会で楽しむブルーベリー」の背景を飾るものとしては、ほとんど価値を持たない風景といえる。
しかし、繁華街でもある六本木方面とは異なり、オフィス街であるとともに芝公園を有する周辺は夜間のネオンが意外にも少ない。
よって、その「闇」をうまく利用すれば、周辺の煩雑な風景を写真に写し込まないようにすることが可能となる。
さらに、カメラと被写体の位置関係、そしてズームレンズを駆使することによって、この大都会の象徴である東京タワーをブルーベリーの背景に写し込むことが可能となった。
とはいえ、東京タワーを背景としたブルーベリー風景の撮影は、多くの制限を余儀なくされるとともに困難を極めた。
最初の写真は、身長以上の高さにまで成長したラビットアイ系品種ティフブルー(Tifblue)である。当然、被写体であるブルーベリーは高い位置である方が有利となる。夜桜のように満開となった花の隙間からレンズ焦点距離を変えながら東京タワーを複数枚撮影した。
けっして美しい風景とはいえなかった周辺の雑多なビル群は、見事に夜の「闇」に隠れた。
ズームレンズによって、広角ではティフブルーの花に焦点を合わせ、望遠では東京タワーに焦点を合わせて撮影した4枚の写真をWeb用にgifアニメーション処理してみた。
2枚目の写真は、ティフブルーと同じく大株となったニュージーランド産のラビットアイ系品種タカヘ(Takahe)の間から東京タワーを写し込んだ。同様に周辺の煩雑さは、夜の「闇」に隠れた。
3枚目の写真は、野生選抜のラビットアイ系品種エセル(Ethel)の果実越しに、望遠レンズで東京タワーを最大限に引き寄せてみた。
しかし、ライティングやフレーミングなどを整えて、1枚シャッターを切って間もなく、午前0時を迎えて東京タワーの明かりは消えた(写真4枚目)。深夜でも灯りが絶えることのない六本木ヒルズと比べるならば、東京タワーの夜景の撮影ができる時間とは非常に短いものだと痛切に感じた瞬間である。
最後の写真は、芝公園周辺の首都高速の道路上から東京タワーを撮影したものである。写っている部分は、ブルーベリーの夜景写真とほぼ同じ全体の3分の1ほどである。しかし、本サイトの発信地からは、このように周囲に何の遮蔽物もなく東京タワーを臨むことはできないのである。つまり、夜の「闇」に頼るしかないのだ。