都会で楽しむブルーベリー

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総責任者:渡辺 順司
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研究と評論

品種同定は可能だ
 1900年代初頭からアメリカのニュージャージ州にて品種改良に着手されたブルーベリーは、その後はアメリカだけでなく、オーストラリア、ニュージーランド、そして日本からも新品種が開発され、1世紀を経ずしてその品種数は、なんと数百を超えるに至った。

 そして、当初の野生選抜種や最初の改良品種群と比較するならば、第二・第三世代の改良品種は、特に果実サイズや食味においてその優位性は明らかなものとなった。

  しかし、このような事実は、ごく一般には認知されないばかりか、これだけの品種数を誇りながら、他の果樹とは比較するならば、その品種間異差が極めて微妙であることには、まったく変わりはない。専門の種苗業者や栽培者であっても、その品種同定が大変難しいのは従来と同様である。また、実際の営利栽培の現場においては、大差のない品種同定自体の必要性を否定する意見さえある。

  実際に、どんな品種であろうとも、ブルーベリーはフルーツとして、すべて同一のものとして扱われている場合がほとんどであり、品種ごとに扱われることのほうが、むしろ珍しいとさえいえる。生産、流通、販売、消費者ともに、ブルーベリーの品種概念自体が極めて希薄であるため、ブルーベリーの品種は、むしろ混乱して当然だとさえもいえるだろう。

 しかし、種苗登録がなされ正式な1品種とさるブルーベリーは、平均すると数万というサンプル数の中から選抜された1本ということになる。これだけ選抜に選抜を重ねられた1本の品種は、詳細に観察するならば、どこかに他品種とは異なる固有の特徴を見つけ出すことができるのである。

  葉芽、花芽、蕾、花、芽吹き、葉、幼果、熟果、実着き、樹高、樹形、樹勢、紅葉、休眠期などの状態の中に、その品種固有の特徴を見いだすことができる。また、たとえ他品種に通じる特徴であっても、別の特徴が重なったところに、その品種を同定する手掛かりが必ず存在する。あるいは、複数の株を観察することによって、その相対的な比較によって、それが可能となる場合も多い。

  今まで、ほとんど不可能に近いと考えられてきたブルーベリーの品種同定、あるいはその必要性すらないともいわれるブルーベリーの品種の概念であるが、品種が存在する以上、その違いは確実に存在するのである。よって、詳細に観察するならば、ブルーベリーの品種同定とは、実際には可能なのである。
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