都会で楽しむブルーベリー

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ブルーベリーの旅

22.再び長野へ
 そんな中、最も古くからブルーベリーの品種の正確さでは有名な長野県上伊那郡の種苗会社小町園松澤社長のもとにスタンレイの写真が存在することがわかり、それを見せて頂くことになった。

 松澤社長とは、以前から親しかったのであるが、スタンレイは、すでに扱っていないということを知っていたので、それ以上の確認はしていなかった。まさに、「灯台下暗し」だったと痛感した。

 この小町園という種苗会社は日本のブルーベリー黎明期における貢献度は極めて高い。松澤社長は、現在でも異品種混入が多いブルーベリー苗の導入では、古くからの信念と独自の経へ験に基づいた手法による正確な品種同定を実践している方である。

 全国に果樹苗木はここからしか買わないという栽培家がいるほど、各地の農家からの信頼が厚い会社である。

 現在、スタンレイの扱いはないものの、松澤社長によると、このアルバムにある写真が間違いなく当時のスタンレイだという。群馬と東北のものは、明らかに別物であり、とにかくブルーベリー黎明期である当時の品種混乱は酷かったという。 その古いアルバムには、現在主流のフチなしの写真とは異なり、昔懐かしい白いフチ取りがある写真も貼られていた。

 そして、その写真のフチ部分には、これまた懐かしい「FUJICOLOR 81」と1981年にプリントされたことを示す文字が残されていた。さらに、長い年月の経過による光の影響と空気中のオゾンによってカラーバランスが崩れた写真が、とても印象的だった。また、ほぼ茶色に近く色褪せたアルバムの台紙からもその古さというものが伺われるのだった。

 そして、スタンレイの写真の隣には、さらに古い1926年開発のランコーカスの写真があった。このランコーカスは、古い品種ながら、ほぼ確実な品種同定ができている品種である。さらに、加速度的な縮小傾向は見られるものの、現在でも品種の混乱が少なく流通している品種といえる。

 だとすると、このランコーカスとスタンレイの違いが、一体どこで生まれてきてしまったのかということが、やはり、私には大きな疑問となるのだった。
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