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品種Zは、早くからブルーベリー栽培に取り組んでいた石川県能登半島柳田村の一部でスタンレイとして扱われてきた品種である。その後、この品種Zは、不明品種として新潟県の農園で、さらには群馬県でもその栽培が認められた。また、東京のブルーベリー園にも、後に日本で適当に命名された正規登録品種ではない名称で存在する似非品種として確認されている。似非品種として流通していたものの、この品種Zは日本各地に古くから流通していた品種であることは間違いない。
古い産地である柳田村と、新潟の栽培農家にも昔から存在していた品種ということで、ブルーベリーの日本導入後に実生などによって、生まれた品種ではないと考えられる。
ブルーベリーの導入後、安易に行われた多くの実生によって、品種がさらに混乱したいくつかの産地が存在する。しかし、柳田村と新潟ではそのような事例はなく、別の地区でも、同一の個体が認められたことは、それを裏付けるものといえるだろう。なお、東京では、サンセットという品種名で、この個体が見つかったのであるが、既存品種への勝手な命名や、安易な実生によって誕生した実績が伴わない似非品種の流通は、ただでさえ品種の混乱を極めるブルーベリーマーケットをさらに複雑なものにしている。
本来的に、各国の農務省にあたる機関が正式に認めたものでない限り、品種という言葉を使うべきではないだろう。実生によるオリジナルな品種の創出は、栽培者の夢のようなものであるが、確率論でいえば、州や国を挙げてそれに取り組んでいるアメリカと比較するならば、全くといっていいほど規模の違う個人や日本の営利栽培者が太刀打ちできるわけがない。
また、仮に、偶発的に既存品種に該当するほどの実力を持つ個体を育成できたとしても、何年にも渡る資質の確認や母樹の管理などまで研究所レベルの設備や忍耐が必要とされる。よって、その個体に管理責任を持てる栽培者は稀有に等しいはずだ。よって、その個体が正確に継承された保証などどこにもない上、その特性、開発目的、開発経緯、開発者等を明らかにしているものは皆無に等しい。
初期のアメリカ農務省正規登録品種であるこれらの品種ですら、これだけの問題を孕んでいるのだから、さらなる混乱を防ぐためにも、個人が趣味の延長や栽培業者が面白半分で行った実生には十分な責任を持つべきであり、責任を持てないならば、絶対にマーケットに出すべきではない。
消費者サイドとしても、正規登録品種でない適当な名称を付与された素性の知れない似非品種を購入するメリットはどこにもないのである。論理的に考えるならば、明らかに既存の正規登録品種よりも、当然劣るはずの似非品種が、真新しい名称のラベルを付与されると売れていってしまうのも、あるいは、その存在を許してしまうこと自体、ブルーベリー苗木マーケットの未熟さを意味しているといえるだろう。
ところで、品種Zの特徴であるが、まず葉が鋸歯で比較的小さめで厚めである。
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