ミニチュア作品

 ヴィエナ・ブロンズを扱うアンティークショップの人は、「小さいのがヴィエナ・ブロンズの特徴でもある」といいます。実際のところ、数センチから10センチ程度の作品比率が非常に高いといえます。確かに、このあたりのサイズがヴィエナ・ブロンズを代表するものだといえるでしょう。しかし、ヴィエナ・ブロンズのアンティーク作品の中には、さらに小さく1cmにも満たないような「ミニチュア作品」があるのです。

ミニチュア作品

 その小ささゆえ、もちろん細かい造形や繊細なペイントは難しくなりますが、それでもそのリアリティさには目を見張るものがあります。これらのミニチュア作品を見ていると、ヴィエナ・ブロンズの制作目的と存在意義を考えさせられる気がします。

ミニチュア作品

 ヴィエナ・ブロンズとは、一体何を目的に造られてどのように使われていたのでしょうか。デスクトップ用品やトレーなど実用品としてのヴィエナ・ブロンズも当然存在するのですが、実際にはその比率は極めて低いのです。したがって、ヴィエナ・ブロンズは、そのほとんどが単なるオブジェということになるのですが、一般的にいう美術品や芸術作品とは一線を画しているのです。

 ただ、その中でも数少ない「逸品」には、制作者(もはやひとりの芸術家)の「表現」ということにとどまらず、最高の技術を感じることがあります。そして、時として私は、それらに対して「Masterpiece(傑作だ)!」と声を上げたくなる感情すらおぼえます。そのような作品を制作できたのは、著名でこそないものの優れた感性と技術を有した芸術家だと思うのです。

 したがって、「珠玉のマイノリティーアート」というこのサイトの副題は、私自身がヴィエナ・ブロンズの「逸品」に感じた素直な表現でもあるとともに、そのポジションを示すものなのです。