ヴィンテージ不詳のシャトー・マルゴー

Chateau Margaux NON MILLESIME

 ラベル中央にあるシャトー・マルゴーのイラストの下、本来ヴィンテージが記載されるべきスペースには「NON MILLESIME」の文字があります。長熟タイプのフランス格付けワインにおいて、極めて重要な意味を持つはずのヴィンテージ表記がないシャトー・マルゴーが存在します。

Latour1961

 

 下の写真は抜栓してすぐのコルクですが、もちろんこちらにもヴィンテージの刻印はありません。ただ、このワインはマルゴーがあまり元気ではなかった時代(1960年代頃)の複数ヴィンテージがブレンドされているといわれているようです。

 さらに40年以上の歳月が経過して抜栓されたワインは、俗にいう「枯れた」印象で果実味には乏しかったといえます。しかしながら、幸いにしてダメージはほとんどなく、保存状態は比較的良かったと想定されるものでした。したがって、味覚的感動には乏しかったものの、ヴィンテージ不詳(NON MILLESIME)という非常に珍しい存在価値への感慨には十分に浸ることができました。

Margaux00

 

 最近(2006年)では、同じくマルゴー地区のシャトー・パルメがヒストリカルブレンド(Chateau Palmer Historical XIXth Century Wine)として、ヴィンテージ表記のないものを発表しています。これは、19世紀に行われていた製法にヒントを得たアイデア商品であり、パルメにローヌ地方のシラーをブレンドしたものです。

 しかし、このヒストリカルブレンドとは、当時気象条件等による地域の不作を補うため、別地域のブドウをブレンドしたことにちなんだものということです。したがって、ヴィンテージをまたいでブレンドしたものでも、ヴィンテージが実際に不詳なものでもないようです。